【首・肩こり】からくる“頚性めまい”
起きたときに天井が回っている!
このような症状を経験された方もいると思います。
そのような症状を経験された方が、
うちの治療院にきている方にもいました。
あわてて血圧を測ると、180くらいあったらしいのですが
血圧が高くてめまいが起きたかというと違います。
逆なんです。めまいでびっくりして
血圧が上がってしまったんです。
では、その原因は何でしょうか?
そこには、目、耳、首、手足が関係しています。
めまいには二通りある
めまいには、「天井がグルグルまわる」横回転のめまいや、
「エレベーターが止まった時の体が浮き上がる」たて回転の“回転性のめまい”と、
体がふらふらしてまっすぐ歩けないような
“フラフラ感”の二通りがあります。
“回転性のめまい”は一過性、短期的なものが多く、
“フラフラ感”は慢性的に、長期化する場合が多いです。
めまいの原因は?左右のアンバランス
めまいには目、耳、首、手足が関係しています。
これらは、からだの位置を認識するための器官です。
体がまっすぐ立っているのか、それともどれくらい傾いているかを
把握するところなんですね。
ところが左右でアンバランスが起こると、
脳は混乱して、めまいが起きてしまうのです。
耳の中に「三半規管」という平衡感覚のセンサーがあります。
たとえば、振り向いた時、右の三半規管は正常に働いて、
「体が回転した」という信号を脳に送りましたが、
左の三半規管は働かずに、「体は動いてない」という信号を脳に送った場合、脳は混乱し、グルグル回っていると勘違いしてしまうのです。
からだの位置を認識するための器官が左右アンバランスがあると
“回転性のめまい”が起こってしまうのです。
めまいに首が関係している場合「頚性めまい」
冒頭に紹介した方の話を聞くと、テレビを見ているうちに
眠ってしまったということでした。
テレビを見ていた姿勢はというと、
頭をクッションで高くして横向きになる姿勢です。
この姿勢、首にかなり負担となります。
首を調べてみると、カチカチになっていました。
この首も頭の向きを変え、からだの位置を把握する
センサーの役目をする部位です。
この首が硬くて動きが制限されることで、
めまいが起きてしまうことがあるのです。
これを「頚性めまい」とも呼びます。
めまいの鍼灸治療
特にこの方の場合、横向きでテレビを見ていたために
首の左右でアンバランスな筋肉の緊張が起こってしまったのだと思います。
この方の場合は、首と手に鍼治療をして、筋肉の緊張を解いたわけですが、浮腫みの症状がある方には、頭のてっぺんのツボ「百会」にお灸を加えます。
このように、めまいの鍼灸治療は目、耳、首、手足のどこが
めまいに影響しているかを見極めて、
筋肉をゆるめ、血液の循環を良くします。
からだの左右のバランスを整えるのです。
長期化しためまいの症状には、耳ツボも付け加えます。
この耳ツボの中から反応のあるポイントをつけます。
注意しなければならない!めまいの症状
ある日、突然、回転性めまいやフラフラ感が起こったとき、
その81%の原因がいままでお話した目、耳、首、手足など、
からだの位置を認識するための器官です。
しかし、残りのうち3%の方のめまいの原因は、脳梗塞です。
突然めまいが起きて、同時に「ロレツがまわらない」「手足に力が入りにくい」
「ものが二重に見える」などの症状があれば、
脳卒中の可能性がありますので病院へ検査を受けに行ってください。
まとめ
めまいは目、耳、首、手足など、からだの位置を認識する器官の
左右のアンバランスで起こることが多い。
筋肉をゆるめ、血液の循環を良くして、からだの左右のバランスを整えましょう。